「高画素機はレンズを選ぶ」

そんな声をよく耳にしますが、ホントかなぁ。
こと OLDレンズに限っては、わたしゃ、違うと思いますよ。




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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE(+1.0) / ISO100 / RAW




素直に考えれば、高画素になればなるほど、レンズの粗が拡大するでしょう。

たとえば解像度が低いレンズで撮れば、なんだか締まりのない写真になる・・・本当ですか?
高画素機になれば、いわゆるフィルムで言うところの粒状性が高まるわけで、そのお陰で解像感が増すんじゃないかしら?

確かに、等倍に拡大して見れば、そりゃあ相当緩い写りになりますよ。
特に上の写真のように、距離があるものを撮った時がそう。
等倍で見ると、何処にもピントが当たっていないように見えるし、花びらのエッジが荒れちゃって、相当インチキな写りです。
でも、拡大しないで見れば、立体感を伴った、非常にシャープな写りに見えるでしょ?

つまり、高画素機の場合、レンズの粗も拡大するけど、こと解像感に関しては、それ以上の恩恵に預かれる、ってことなんだと思いますよ。




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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE(-0.3) / ISO100 / RAW



今回ご紹介する Helios だと、被写体までの距離がそんなに離れていなければ、等倍で見てもそこそこシャープです。
私の見立てだと、OLYMPUS の高倍率ズーム 「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II」の望遠側より、解像感は上ですよ。



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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE / ISO100 / RAW



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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE(+1.3) / ISO100 / RAW



OLDレンズの一番の問題は、色収差が盛大に出ること。
二つ上の写真も、玉ボケや桜の枝に、見事な緑色の縁取りが出ています。
LightRoom で消しましたが、とてもじゃないけど全部は消しきれません。

もう一つの問題は、ハイライトが粘らないこと。
こりゃもうどうしようもありませんが、露出を抑えて撮るなり、DRO を使うなり、いくつかの対策があります。

逆光の場合はすっぱりと諦め、開き直ってハイライトを飛ばしちゃうのもアリだと思います。



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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE / ISO100 / JPEG


これを言っては身も蓋もありませんが、OLDレンズで綺麗な写真を撮りたければ、曇りの日に撮ることです。
多分、どんなに安いレンズでも、絞らなくてもそこそこの写りが得られると思います。




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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE(-1.0) / ISO100 / RAW




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【藤枝総合運動公園】 SONY α7R4 / Helios 44-2 2/58 / F2 AE(-1.3) / ISO100 / RAW


暗めの露出で撮ると、さらに良いかも。
なにかノスタルジックな雰囲気が出て、他人様の目を惹くかもしれませんよ~(笑)



相変わらずまとまりのない記事ですが、私が言いたいのは、
「α7R4 のような高画素機でこそ、OLDレンズが活きてくる」
ってことです。

私が持っているレンズは、いずれも高価なものでなく、いわゆる銘玉というものとは違います。
それでも、十分に被写体探しを楽しめそうですよ。



そうそう、最初に「こと OLDレンズに限っては」と断りを入れました。
その通りで、現行レンズの安いヤツは、α7R4 に使ってはいけません。
あと、OLDレンズでも、LEICA とか ZEISS もダメ。

安い OLDレンズだからこそ、多少の写りの悪さには目をつぶっても、満足感を得られるのであって、現行品だったら絶対満足できないと思います。

それに、高い OLDレンズで撮っていて、ちょっとでも粗を感じたら「あれ?」ってなるでしょ。
「こんなはずでは…」と焦って、一所懸命良い点を探して満足する、と。
・・・お疲れ様です。


あ!
そう言う意味では、確かに高画素機はレンズを選ぶ、な。