くっそ高い α7R4 を選んだ言い訳を。


α7R4 の一番の特徴と言えば、6000万を越える高画素。
別に大きなサイズで印刷する予定は無いので、高画素自体に興味はありません。
興味があったのは、相当大きくトリミングできる、ってこと。
これ、花も昆虫も撮るマクロ好きには、結構恩恵があるのですよ。

例えば、花をマクロレンズで撮っているとき、不意にチョウが現れることってありますよね。
長焦点のレンズなら、そのままちょっと近づいて撮ることもできますが、100mmクラスの中望遠レンズともなると、十分な大きさで撮るにはちょっと心許ない。(寄ると逃げられる確率が上がるから)
そんな時、時間的余裕があれば、寄れる望遠レンズに換えて撮るのがベターですが、そんな余裕が無い場合の方が多いのです。

で、後からのトリミングに賭けて、そのままのレンズで遠くから小さく撮る、と。
レンズがシャープで、カメラの画素数が十分であれば、この方法がもっとも歩留まりが高いのです。
遠くから撮れば、被写界深度も稼げるので、むしろ良い場合もありますし。

α7R4 の画素数だと、APS-Cサイズにトリミングしても2600万画素。あの X-H1 をも凌駕しているので、全然余裕です。
もう少しトリミングしたとしても、余程大きくプリントしなければ楽勝でしょう。




20200125-_DSC0126-livedoorブログ-2
【清見潟公園】 SONY α7R4 / SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS / F5.6・1/1250 / ISO200 / RAW(APS-Cモード)


上の写真は、90ミリマクロで撮ったメジロです。
APS-Cモードで撮ったのですが、左の枝がうるさいし、もう少し大きく鳥を見たい。
で、後処理でトリミングしたのがこちらの写真(↓)



20200125-_DSC0126



このサイズで、だいたい1300万画素ちょっと確保できています。
こりゃ良いわ。

肝心な画質はどうかと言うことで、さらに等倍にトリミングしてみたら・・・



20200125-_DSC0126-livedoorブログ-3



レンズの解像度が素晴らしいことが幸いしてか、この見事なシャープさ。
これは、口うるさい人も満足できるんじゃないかしら。

ただし、羽根の部分をよ~く見ると、ありゃりゃ、偽色が出てますよ。
どうやら色モアレのようですが、ちょっと感動が薄れましたな(笑)

α7R4 はローパスレスらしいので、まぁ、仕方ないのかもしれません。

それにしても、SONY の90ミリマクロ、噂通りに素晴らしいレンズですね。
シャープなことはもちろん、色分離がとても素晴らしいです。
α7R4 の高画素を、がっちり受けて立ってる感じです。


このAPS-Cモード、花を撮るときにも有効です。
例えば、花壇の花を撮る場合など、十分な大きさに写るまで近寄れない場合が多々あります。

下の写真も、まさにそんな状況。
足場が悪く、これ以上近寄れなかったのです。



20200125-_DSC0177
【清見潟公園】 SONY α7R4 / SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS / F2.8 AE / ISO100 / RAW



そこで、APS-Cモードにして、撮影倍率を稼ぎました。



20200125-_DSC0178
【清見潟公園】 SONY α7R4 / SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS / F2.8 AE / ISO100 / RAW(APS-Cモード)


ね、便利でしょ?


もう少し APS-Cモードについて話します。
APS-Cモードは、言葉通り、撮影時にAPS-Cサイズに相当するセンサー画素のみ記録するので、後処理でトリミングするのと全く同じ結果なのですが、一つだけ違うのはファイルサイズ。

6100万画素ともなると、RAWファイルで 117GB ものファイルサイズになります。
これが、APS-C モードで撮ると、半分以下の 51GB で済むのです。

PCへ取り込む時の時間短縮にもなるし、SDカードの容量も削減できるため、撮影枚数も増やせる。
私には積極的に使いたいモードなのです。


ちなみに、当初懸念していたSDカードへの書き込み時間と、PCへの取り込み時間ですが、私の環境では全くの杞憂でした。

私が使っているSDカードは、今は亡き(?)LEXAR の 64GB・300倍速MB/S(訂正しました)タイプ。
で、RAW(非圧縮)+JPEG(Sサイズ)を順次記録にしていますが、書き込み完了まで一テンポ待つものの、その間も次の撮影ができるため、全く問題ありません。

また、私のPCは、i7-2700K(3.5GHz)にメモリ16GBと言う、一昔以上前のスペックですが、LightRoom Classic 上でSDカードから外付けSSD(1GB)に取り込む時間も、特に気になりませんでした。
SDカードとカードリーダ(SONY MRW-S1)の両方が、UHS-IIの高速タイプに対応しているお陰だと思います。
ちなみに、LightRoomで 1:1 プレビューを作成するのには、そりゃあそこそこの時間が掛かりますけど、しばらく放って一服していれば良いので、別に不便は感じません。
RAW現像も、問題なくサクサク動きますよ~。




20200125-_DSC0191
【静岡県立美術館】 SONY α7R4 / Carl Zeiss Batis 2/40 CF / F2 AE(-0.7) / ISO100 / JPEG



今のところ、α7R4 用のレンズは、
 ・SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS : 純正マクロレンズ
 ・Carl Zeiss Batis 2/40 CF : メチャ寄れる標準レンズ
の2本だけ。

その内に、もう1本手に入れる予定ですが、APS-Cモードを活かした選択にするつもりで~す。